純米酒と純米酒に該当しないものが混在する「米だけの酒」の怪

  • 2014.05.03 Saturday
  • 18:49



消費者から「わかりにくい」と指摘されている日本酒の世界が「米だけの酒」の出現によってますます混乱している。それは、純米酒に該当する「米だけの酒」と純米酒に該当しない「米だけの酒」の両方が市場に存在しているからである。「米だけの酒」が商品化されたのは、酒税法の「清酒の製法品質表示基準」が改正される前に、精米歩合70%以下という純米酒の要件があったことに起因している。「米だけの酒」は、1998年頃、精米歩合75%の酒を製造していた兵庫県の沢の鶴株式会社が純米酒に類似した用語として「米だけの酒」を商標登録して商品化したのが始まりで、その後、全国の中小酒造メーカーに広がり、2002年には39社が製造を始め、「米だけの酒」は、「純米酒」の4分の1にまで市場規模が拡大したことから、国税庁は、「純米酒」と「米だけの酒」のそれぞれの内容と区分が消費者にとってわかりにくくなっていることや、製造者にとっても、その特徴や違いについて客観的な説明が難しくなっていること、また、「米だけの酒」であっても、純米酒の品質に匹敵するものが製造出来るようになってきたこと等から、消費者の商品選択を保護し、消費者の利益に資するため、2004年に「清酒の製法品質表示基準」を改正、純米酒の精米歩合規定を撤廃するなど、純米酒の枠を「米だけの酒」にも広げることにしたのである。但し、全ての「米だけの酒」を純米酒として認めるのではなく、清酒本来の酒質を維持させるべく、麹歩合を15%以上とする要件と原材料表示の近くに精米歩合を表示することを義務付けたところ、純米酒の要件を満たさない「米だけの酒」が区分され「特定名称以外の清酒」に分類されたのである。そこで、国税庁は、特定名称以外の清酒については、特定名称酒に類似する用語(「米だけの酒」等)の使用を禁止することにしたが、類似する用語の近くに、特定名称の清酒に該当しないことが明確に分かる説明(「純米酒ではありません」や「純米酒の規格に該当しません」等)が表示されている場合は、特定名称に類似する用語の表示を許可したのである。つまり、純米酒の要件を満たさない清酒でも「純米酒ではありません」や「純米酒の規格に該当しません」等の但し書きを表示すれば「米だけの酒」等の「類似する用語」を使用してもよいという特例規定を設けたのである。






ところが、国税庁は、純米酒に該当する酒であっても「米だけの酒」等の特定名称酒に類似する用語を表示することを禁止しなかったので、市場には、純米酒に該当する「米だけの酒」と純米酒に該当しない「米だけの酒」が混在しているのである。従って、「米だけの酒は純米酒ではない」という説明が成り立たず、「米だけの酒は純米酒と純米酒ではないものの2種類ある」が正しい。酒税法で純米酒に該当しない「米だけの酒」は、‥外米を使用している。麹歩合(白米の重量に対する麹米の重量の割合)が15%未満。精米歩合を表示していない。のいずれかに該当する酒だが、ほとんどは、△乏催する「液化仕込み」という酒造りの基本から逸脱したコスト削減を重視した安酒である。スーパーや酒DSに行けば、2種類の「米だけの酒」が見つかり、パッケージには「純米酒」と書かれたものと「純米酒の規格に該当しません」等と書かれたものが並んでいる。どちらも合法的であることから、野放し状態になっているのが原状である。国税庁が発表する最新の資料では、平成24酒造年度のアルコール20度換算製造数量は、「純米酒」47,745KLに対して「特定名称以外の清酒」が295,868KLとなっているが、その中に、純米酒に該当しない「米だけの酒」が相当数量含まれていると推定される。国税庁は、消費者にわかりやすくする観点で酒税法を改正したと説明しているが、実際には、2種類の「米だけの酒」が市場に混在しており、消費者は混乱している。こうした混乱を解消するには、純米酒に該当するものには「米だけの酒」等の表示を認めないことである。国税庁は、法整備して明快にすべきだが、このまま、野放し状態が続くようなら、消費者は、騙されないよう賢くなるしかない。

  • 0
    • -
    • -
    • -
    • -

    全国の「全量純米蔵」を紹介する週刊誌の記事連載がスタート

    • 2014.05.01 Thursday
    • 04:49



    2014年5月1日発売の「週刊朝日」に新しく「純米礼賛」という巻末グラビア特集の連載が始まった。この連載は、全国の「全量純米蔵」を紹介する企画で、今後、1年間に全国50蔵程度を掲載するシリーズである。第1回目は、日本で初めて全量純米化したことで知られる埼玉県の神亀酒造株式会社が紹介されている。



    この企画は、筆者が監修に携わっているが、「純米礼賛」を連載するにあたり、問題となったのは、「全量純米蔵」の定義である。酒税法が規定する「純米酒」の要件は、’鯤董∧討海Δ元擇喊紊鮓粁舛箸靴得渋い靴神脅鬚如香味及び色沢が良好なもの。原料米が農産物検査法による検査基準で3等以上に格付けされた米であること。9輅盥隋頁鯤討僚杜未紡个垢襪海Δ己討僚杜未粒箙隋砲15%以上であること。じ矯猯遡召良充┐龍畧椶垢訃貊蠅棒妻栃盥腓鯤擦擦読充┐垢襪海函の4条件を満たす必要があるが、市場には、その要件を満たさない純米造りの酒が存在している。例えば、最近、各地の酒蔵が商品化し始めた等外米で仕込んだ酒である。つい最近も、山口県の旭酒造株式会社が「獺祭」等外という酒の販売を開始したが、こうした酒は、酒税法上では「純米酒」に該当しないことから、「純米酒」を名乗れないが、酒としては、れっきとした純米造りの酒である。他にも、「純米酒」に該当する「米だけの酒」という商品も販売されている。ところが、ややこしい話しだが、市場には「純米酒」に該当しない「米だけの酒」も存在するのである。これも、れっきとした純米造りの酒だが、そのほとんどが液化仕込みで造られた酒で、「純米酒」である要件を満たしていない麹歩合15%未満の酒である。つまり、コストをかけないで造った経済酒であり、等外米で造った「純米酒」を名乗れない酒とは、志が違う酒である。こうした経済酒的「米だけの酒」を製造している酒蔵を排除すべく、「週刊朝日」独自の基準として、純米蔵(純米酒蔵ではない)を「醸造アルコールを添加した清酒を製造及び販売していない酒蔵。但し、酒税法に規定する純米酒に該当しない米だけの酒を製造している酒蔵は除く」と定義している。こうすれば、等外米を使用した酒造りを行っている酒蔵は、「全量純米蔵」として認定できることになり、前述の旭酒造株式会社も掲載対象酒蔵となるのである。現行の酒税法に欠陥や抜け道があることから、「純米酒」に該当しない酒でも、同等の酒質を有する純米造りの酒が存在することを消費者に知らせるべきと考え、「週刊朝日」独自の「全量純米蔵」定義とした次第である。


    純米酒ファンの皆様には、日本酒プロデュサー中野 繁・監修の「純米礼賛」にご期待ください。

    • 0
      • -
      • -
      • -
      • -

      酒蔵数の減少と日本酒の将来

      • 2014.03.09 Sunday
      • 15:38



      全国で日本酒を製造する酒蔵数は減少の一途を辿っている。戦前は5,000蔵以上あったとされ、終戦時も3,000蔵前後あったとされる酒蔵は、平成23年には1,530蔵にまで減っている。上のグラフに示す通り、昭和62年から平成23年までの25年間に871蔵も減っている。年間平均減少数35蔵に近く、その下降カーブの傾斜角度は、右下がり30度を示している。今は、1,500蔵を切っていると推定される。酒蔵が減少する最大の原因は、国民の日本酒離れであり、消費減退である。日本酒の製造量も酒蔵数の減少に伴い、ピーク時980万石の3分の1程度に減っている。今後、酒蔵数が同じ下降カーブで減り続けると、平成38年には1,000蔵を切り、平成52年には500蔵を割り込むことになる。50年後、100年後はどうなっているのか、想像もできない・・・。海外への日本酒輸出量が増え続けている現状を見れば、いずれ、国内消費量と海外輸出量が逆転する時がくる可能性も否定できない・・・。日本酒が國酒ではなくなり、世界酒となる日がくるのかも知れない・・・。

      • 0
        • -
        • -
        • -
        • -

        純米酒系とアル添酒系日本酒の占有率推移

        • 2014.02.19 Wednesday
        • 16:45



        国税庁が毎年発表する「清酒の製造状況について」という資料には、当該酒造年度の「製造方法別製造数量(アルコール分20 度換算)の推移」という表が掲載されており、「特定名称酒」の製造方法別製造数量と占有率及び「特定名称以外の酒」の製造数量と占有率が公表されている。そのうち、現在、公表されている平成16酒造年度(16BY)から平成24酒造年度(24BY)まで9年間の「特定名称酒の純米酒系とアル添酒系(醸造アルコール添加酒)の占有率推移をグラフで表わすと、上の表に示す通り、両者の占有率は、22BYに逆転、その後、両者の差は開くばかりとなっている。このグラフからは、16BYに4.7ポイントの製造数量の差をつけていたアル添酒系が、5年後の21BYには、ほぼ同数になり、直近の24BYには1.8ポイントの差をつけて純米酒系の製造数量が多くなっている。これは、国内の日本酒市場が純米酒系にシフトしていることを表わしており、消費者のニーズも純米酒系志向が強くなっていることを示している。日本酒全体では、特定名称酒が3分の1、特定名称以外の酒が3分の2のシェアに別れているが、将来的には、特定名称以外の酒もアル添酒系も製造量が減る一方で、純米酒系だけが増え続けると予想されている。50年後には、特定名称以外の酒は市場から消え、100年後には、日本酒の全てが純米酒系になっているかも知れない・・・。

        • 0
          • -
          • -
          • -
          • -

          特定名称以外の酒は全て普通酒ではない!

          • 2014.02.11 Tuesday
          • 11:02



          上の画像は、1月に放送されたテレビ番組「カンブリア宮殿」が山口県の「獺祭」を特集した際に、日本酒の主な区分として、画面に映し出された表である。日本酒の区分には、いくつかの分類方法があるが、現行酒税法に照らしてみると、上の表のような「純米系」と「アル添系」に分けた区分表示は正確とは言えない。一つは「特別純米酒と特別本醸造酒が抜けている」、二つめは「アル添した特定名称酒以外を普通酒に区分している」、三つめは「表に区分したもの以外の酒がある」ことで、正確には、下の表のように区分すべきである。

          普通酒については、一般的に、特定名称以外の酒を全て普通酒に分類する場合が多いが、現行酒税法では、普通酒という定義は無く、特定名称を表示出来ない酒は、全て「特定名称酒以外の酒」として分類される。
          普通酒という呼称は、現行酒税法に改訂される前に使われていた表現で、現在でも酒造業界で便宜的に使用されている普通酒の定義とは、規定量を超える醸造アルコールを添加し、他に糖類や酸味料を加えた酒を指している。
          ところが、厳密に区分すると、そうした、便宜的な普通酒の定義に該当しない酒が存在するので、特定名称以外の酒を全て普通酒に分類すると矛盾が生じる。便宜的な普通酒の定義に該当しない酒とは、例えば、「等外米を使用して本醸造規格で仕込んだ酒」、「こうじ米使用割合が15%未満で糖類や酸味料を添加していないアル添酒」、「精米歩合を表示しないアル添酒」(http://tasyusouron.jugem.jp/?eid=40)、「貴醸酒」なとで、それらの酒は全て本醸造などの特定名称を名乗れず、酒税法上では「特定名称以外の酒」として分類され、ラベル表紙は、単に「清酒」もしくは「日本酒」となる。従って、上の表の「普通酒」という区分表示は、下の表のように「上記以外の酒」とすべきで、「純米系」の区分も下のように「上記以外の酒」を追記すべきである。

          「純米系」の区分に示す「上記以外の酒」とは、「等外米を使用した純米造りの酒」、「こうじ米使用割合が15%未満の純米造りの酒」、「精米歩合を表示しない純米造りの酒」(http://tasyusouron.jugem.jp/?eid=40)、「米だけの酒」などが該当し、それらの酒は全て純米酒などの特定名称を名乗れず、酒税法上では「特定名称以外の酒」として分類され、ラベル表紙は、単に「清酒」もしくは「日本酒」となる。よって、日本酒は、大きく分けて「純米系」と「アル添系」の二つに分類されるが、酒税法上では、「特定名称酒」と「特定名称以外の酒」に分類される。従って、「特定名称以外の酒は全て普通酒」だとする分類は間違いであり、特定名称酒でも普通酒でもない酒(特定名称以外の酒)があることを知っておくべきである。

          【参考資料】酒税法の「清酒の製法品質表示基準の概要」
          http://www.nta.go.jp/shiraberu/senmonjoho/sake/hyoji/seishu/gaiyo/02.htm

          • 0
            • -
            • -
            • -
            • -

            精米歩合80%は「低精米」であり「低精白」ではない!

            • 2014.02.09 Sunday
            • 12:11


            「dancyu」日本酒特集号の表紙


            特集ページの最初に紹介されている「紀土」のラベルには「低精米」と表示されている。


            座談会のページには随所に「低精白」という言葉が出てくる。

            2011年12月11日付けブログに「わかりにくい精米と精白の高低の関係」(http://tasyusouron.jugem.jp/?eid=17)について詳しく書いているが、2014年2月6日発売の雑誌「dancyu」3月号の記事中に、「低精米」と「低精白」という言葉が混在しており、精米と精白の高低表現の間違いが見られる。同誌3月号は、例年通り、日本酒を特集しているが、その中の「注目の精米歩合80%!」という特集記事の中で「低精米」と表現すべきところを「低精白」として間違った表現をしている。酒造用語における「精米」の数字は、米を削った後に残った白米の量を表わし、「精白」の数字は、米を削った後に残った糠の量を表わすことから、真逆の関係にあり、精米歩合80%=精白歩合20%となる。「精米」と「精白」の高低は、数字の高低を意味するものではなく、「精米」や「精白」の方法が高級(高度)なのか低級(低度)なのかを表わすもので、どちらも、数字が小さい方を「高」、数字が大きい方を「低」とする。例えば、精米歩合80%は「低精米」、精米歩合20%は「高精米」と表現する。これを精米歩合で表現すると、精米歩合80%は高精米歩合(低精米)、精米歩合20%は低精米歩合(高精米)となり、ややこしい。つまり、「精米」と「精米歩合」の高低は、逆になっており、「精白」においても同じことが言える。従って、「低精米」=「高精白」=「高精米歩合」=「低精白歩合」であり、「高精米」=「低精白」=「低精米歩合」=「高精白歩合」である。よって、「低精米」=「低精白」ではない。
            酒造業界では、古くから、米を磨く度合いを「精白」という言葉で表現してきたが、昭和34年のメートル法施行に伴い、酒造用語の整備が行われ、米を磨く度合を「精米歩合」で表現することに統一し「精白」という言葉は使わないようにしたのである。その後54年経過したにもかかわらす、そうした経緯を知らずに「精白」という言葉を使う業界関係者がいるので、混乱が起きている。今、「精白」という言葉は、死語に近く、使ってはいけない言葉であり、使えば使うほど混乱が起き、日本酒がわからなくなる言葉である・・・。本ブログをご覧の読者諸氏には、「精米」という表現に統一し、「精白」という言葉は使わないようにしていただきたい。

            • 0
              • -
              • -
              • -
              • -

              アメリカ産日本酒の実力

              • 2014.02.09 Sunday
              • 10:21
              カリフォルニア大関.jpg

              兵庫県の大手酒造メーカー 大関株式会社(http://www.ozekisake.com/)は、1979年にカリフォルニア州ホリスター市に進出、自社の酒蔵「大関USA」を構えて日本酒を現地生産している。その「大関USA」が、品質保持が難しい日本酒は鮮度が命であり、蔵元でしぼりたてを飲む感動を多くの人に味わっていただきたいとの思いで、2013年12月に「大吟醸・新酒しぼりたて」をアメリカ限定で受注生産し販売した。アメリカ産「大吟醸・新酒しぼりたて」は、カリフォルニア米を使用し、日本から派遣された丹波杜氏が鮮度にこだわって仕込んだAL16度台の本格派「大吟醸酒」で、720ml詰め1本25ドルが現地価格である。昨年12月、サンフランシスコに旅した知人がそのアメリカ産「大吟醸・新酒しぼりたて」をお土産に買ってきてくれたので、国産の「大関・大吟醸・大阪屋長兵衛」と飲み比べてみた。「大阪屋長兵衛」は、国産米を使用したAL15度台の「大吟醸酒」で、720ml詰め1本税込み1,676円が国内の希望小売価格である。この2本を飲み比べる目的は、アメリカ産日本酒の実力を知ることにあり、巷間、囁かれている「カリフォルニア産の日本酒は、日本産酒に及ばない」という風評の真偽を確かめるためでもある。テイスティングは、筆者を含む男性2名と女性4名の計6名が東京四ツ谷の居酒屋に集まり、両方の大吟醸酒を共に10℃前後の品温で飲み比べた。その結果、6人のテイスター全員が、国産大吟醸に軍配を挙げ、5点満点評価では、アメリカ産「大吟醸酒」は、平均2.67点だった。アメリカ産大吟醸の最大の難点は、「旨味が少なく味わいが薄っぺらい」ことで、「後味がダレる」、「バランスが悪い」などが指摘された。両者の旨さの優劣は、カリフォルニア産米と国産米の違い、つまり、原料米の優劣にあると考えられ、ある日本の酒米栽培農家は、「アメリカと日本の米の栽培方法の違いだ」と言い切り、また、アメリカでおにぎり販売店チェーンを展開する日本人オーナーは、「アメリカの米が国産より劣る最大の原因は水にある」と断言している。結論として、カリフォルニ米が、これまで通り、アメリカの水を使用して、アメリカ式の米栽培方法を続ける限り、カリフォルニア米を使用した日本酒は、国産米を使用した日本酒の酒質を超えることは出来ないと推定される。これは、国産日本酒の旨さと国産米の優秀さを証明する国ことにもつながっている。ニューヨークのマンハッタンで酒小売店「SAKAYA」(http://www.sakayanyc.com/)を経営しているオーナーのリック・スミス氏は、現地生産の日本酒を取扱わず、日本から輸入した日本酒だけを販売している。彼は、「素晴らしい日本酒を造れるのは日本人だけ」だと信じているからで、「アメリカでは日本国内の高品質な酒米を入手する手段が無く知識も機器も無い、アメリカの米生産能力は、日本より100年遅れている」と語っている。国産日本酒の優秀さが海外にも浸透していることがわかる、リック・スミス氏の鋭い洞察力である。
              • 0
                • -
                • -
                • -
                • -

                ユニークなコンセプトの日本酒新銘柄「紗利」登場!

                • 2013.10.24 Thursday
                • 17:01



                福井県の毛利酒造合資会社から、この春、「紗利」(さり)という新しい銘柄2商品が発売された。どちらも山田錦を原料米として仕込んだ酒で、一つは、精米歩合50%の純米大吟醸「五割諸白」(ごわりもろはく)、もう一つは、精米歩合70%の純米酒「燗左紫」(かんざし)である。酒名の「紗利」は、サンスクリット語で「米」(こめ)を意味し、日本では「スシ飯」を表わす「シャリ(舎利)」の語源だという説があるといい、「米由来の物のみで醸した芳醇なる酒であることから名付けた」と裏ラベルに説明している。つまり、純米造りの酒であることを強調している。更に、「紗利」は、手作業での仕込みにより特有の「酸」があり、独特の「旨味」、「酸味」、「キレ」は、寿司や日本の料理によく合うと書いてある。純米大吟醸酒「五割諸白」は、飲み疲れしない冷酒向け食中酒であるとアピール、「燗左紫」は、燗をつけて寿司や刺身に使用する「紫」(醤油)の左に置いて飲んでもらいたいとの蔵元の願いがあり、料理と相性の良い食中酒だと書いている。現在、「紗利」の取扱酒販店は、東京の「かがた屋酒店」、千葉の「いまでや」、兵庫の「すみの酒店」、広島の「大和屋酒店」、福井の「酒乃店はやし」の5店のみである。価格は、純米大吟醸「五割諸白がが1800性硲押ぃ牽娃葦漾■沓横悪性硲院ぃ苅娃葦漾弊琶漫砲如◆巛鷓源隋廚錬隠牽娃悪性硲押ぃ苅娃葦漾■沓横悪性硲院ぃ横娃葦漾弊琶漫砲箸いΕ蝓璽坤淵屮襪弊瀋蠅鬚靴討い襦「五割諸白」の味わいは、淡麗な酒質であることから、ややインパクトに欠けるが五味のバランス良く飲みやすい。香りは、福井県食品加工研究所が開発したイソアミル系の酵母「FK-501」と9号酵母のブレンドを使用しているので、カプロン酸エチル臭は少なく、ほどよい吟醸香が感じられ、冷酒としての適性がある。「燗左紫」は、9号酵母を使用、酸味豊かで飲みやすく、冷やで飲むより燗に向いており、特にぬる燗が旨い。どちらも、刺身や和食によく合い、飲み飽きしない。「紗利」は、どちらも、まだ製造量が少ない酒だが、ユニークなコンセプトと斬新なネーミング、リーズナブルナな価格、食中酒としての適性などが受け、今後、人気酒となる可能性を秘めている。愛酒家や料飲店関係者にとっては、要注目酒でもある。



                「紗利」純米大吟醸・五割諸白の裏ラベル




                「紗利」燗左紫の裏ラベル

                • 0
                  • -
                  • -
                  • -
                  • -

                  日本酒換算、毎日2合のアルコールは、病気を防ぐ!

                  • 2013.09.15 Sunday
                  • 11:48



                  東京にあるイシハラクリニック院長で医学博士の石原結實(いしはら・ゆうみ)氏は、「日本酒換算、毎日2合のアルコールは、病気を防ぐ!」という説を唱えている。

                  石原院長は、「日頃、実際に患者さんを診療していて不思議に思うことがあります。」と話し、「アルコールや水分を浴びるように飲み、しかも、健康に良いとされる適度な運動など全くせず、それにもかかわらず結構元気で、血液検査をしても、ほとんど何の異常値もない、という人がいらっしゃいます。」、逆に、「早寝早起きを励行し、毎日ウォーキングやジムでの運動に汗を流し、しかも、野菜や果物をはじめ、すべて口にする食物は有機農法で育てたものや無添加食品という徹底した健康おたくでありながら、ある日突然、脳卒中で倒れたり、ガンを患ったりする人もいらっしゃいます。」と語り、「一般の医学常識では一見クリアに説明できなくても、また、本人自身が気づいてなくても、健康な人には知らず知らずの内に、免疫力を高める生活習慣が身についているのでしょう。」と分析している。

                  更に、「アルコールがけっして嫌いでない私は、ほとんど毎日、ビールや焼酎、ワイン、日本酒などのうち1〜2種で晩酌しています。量としては、さほど多くなく、日本酒に換算して2合程度ですが、半年も休肝日なしで毎日飲んでいると、折角のアルコールもうまくなくなってきます。
                  そこで数日間晩酌を休むと、今度は、食事がおいしくなくなり、睡眠も何となく浅くなり、翌日何となく肩や首がこる感じがしたり、全体的な活力がなくなっていくように感じることすらあります。」と話し、知人、友人、患者さん達を観察していると、「日本酒に換算して、毎日2合前後の飲酒をしている人は、大した病気にもかからないし、元気で長生きしているという印象があります」と、その根拠を語っている。

                  つまり、健康に気を使って摂生していても、全く健康に気を使わず不摂生していても、健康にはあまり関係が無く、適度なアルコールを摂取している人の方が病気にかかりにくいという説である。石原院長は続けて、「免疫を守る白血球のうち特に重要なのが、ガン細胞やウイルスをやっつけるNK細胞です。NK細胞を弱らせる一番の要因は、真面目な性格や生活からくる“ストレス”であるとされています。」と話し、「あまり真面目すぎない“いい加減”な性格や生活をする方が、健康、長寿にはいいようです。」と分析している。

                  無理をした禁酒で“ストレス”をためるよりも、毎日2合前後の飲酒をして“ストレス”をためない生活をした方が、病気にならないという、左党にとっては、嬉しいアルコール摂取健康説である。

                  • 0
                    • -
                    • -
                    • -
                    • -

                    日本酒に含まれる「カルバミン酸エチル」含有量の規制値について

                    • 2013.09.12 Thursday
                    • 15:35



                    日本酒の中に発がん性が指摘される物質「カルバミン酸エチル」が含まれていることは、古くから、研究者や一部の業界関係者の間では広く知られているが、愛酒家を含む一般消費者には、ほとんど知られていない。
                    しかし、その含有量が極めて微量であることから、「カルバミン酸エチル」問題が出版物等で紹介されたり、マスコミ等で報道されることは少なく、業界人でも、「カルバミン酸エチル」問題を指摘する人はほとんどいないが、消費者としては知っておくべき、重要な問題である。
                    「カルバミン酸エチル」は、酒類を含む発酵食品に天然に存在する物質で、日本酒だけではなく、ほぼ全ての酒類に含まれているが、その中で、最も多く含まれているのが日本酒であり、その精製過程は、「高精米歩合の米で仕込んだ醪の醗酵温度が高い場合に、尿素とエチルアルコールが反応して造り出され、火入れで急増する」とされている。
                    日本で「カルバミン酸エチル」が注目されたのは、今から27年前、1986年にカナダへ輸出された日本酒に同国の規制基準値以上の「カルバミン酸がエチル」が含まれていたことが判明、荷物は陸揚げされず日本へ差し戻されたことから、大問題に発展した経緯がある。その当時から、カナダでは、清酒の「カルバミン酸エチル」含有量の規制値が決められていたが、日本では、現在も、そのような規制値は決められていない。

                    そうした中、平成19年に、国際がん研究機関(IARC)が「カルバミン酸エチル」の分類を、「人に対して発がん性の可能性がある」とするグループ2Bから、「人に対しておそらく発がん性がある」とするグループ2Aに変更している。つまり、「可能性がある」から「おそらくある」に危険性のランクを格上げしている。因みに、グループ2Aには、「アクリルアミド」、「クレオソート」、「ディゼールエンジンの排気ガス」、グループ2Bには、「漬物」、「わらび」、「ガソリン」等が挙げられ、最高ランクのグループ1には「たばこ」、「コルタール」、「アスベスト」等が指摘されている。この分類から、日本酒に含まれる「カルバミン酸エチル」による発がん性の危険度は、「漬物」より高く、「たばこ」より低いことがわかるが、日本では含有量の規制基準値が決められていないので、消費者としては不安である。

                    日本では、国税庁が同庁のホームページに「酒類中のカルバミン酸エチルについて」と題して、「国際がん研究機関の食品成分等に関する国際規格を定めているコーデックス委員会等で近年、酒類、特に核果を原料とした蒸留酒中のカルバミン酸エチルについて議論されています。コーデックス委員会においては、規制値を定めるとの結論には至っておらず、我が国においても食品衛生法上の規制値はありませんが、酒類の安全性を所管する国税庁として、実態の調査等対応しているところです」と、国税庁の取組みや施策を公表している。
                    http://www.nta.go.jp/shiraberu/senmonjoho/sake/anzen/joho/joho01.htm

                    カナダでの陸揚げ拒否事件以来、国内では、酒類総合研究所を中心に、「カルバミン酸エチル」含有量の低減方法について研究が進められ、
                     崘∩琶解酵素を添加して尿素を分解する」
                    ◆崘∩任鮴言しない尿素非生産性酵母を使用する」
                    「火入れ後、急冷すると共に低温貯蔵する」
                    ぁ崢秬妻栃盥腓慮粁訴討鮖藩僂垢襦
                    などの方法が取り入れられている。

                    カナダにおける清酒の「カルバミン酸エチル」含有量「1リットル当り200マイクログラム」という規制値は、日本酒1キロリットル中に「カルバミン酸エチル」の含有量が0.2グラムと同じで、これを、日本酒1.8リットルに換算すると、「カルバミン酸エチル」含有量の規制値は、0.00036グラムという超微量の数値である。国税庁が平成22年に実施した清酒の「カルバミン酸エチル」含有量の調査では、対象89点の調査結果として平均値は、1リットル当り50マイクログラムだったと発表している。
                    これは、カナダの規制値の4分の1に当る低い数値だが、調査対象がどんな酒だったかについては明らかにされていないので、信憑性の低い調査結果だと言わざるを得ない。精米歩合の高低や製造方法によって、含有量は、大きく変ると推定されるからである。実際には、国内市場に流通する日本酒は、「カルバミン酸エチル」の含有量が測定されていないので、カナダの規制値を超えるものが存在する可能性は否定できない。

                    現時点で、消費者が「カルバミン酸エチル」の摂取量を自己規制するには、「カルバミン酸エチル」の含有量が少ないとされる日本酒を飲むことしか方法はない。それは、
                     崢秬妻栃盥腓慮粁訴討鮖藩僂靴深髻
                    ◆峅估れ後、急冷した酒」
                    「火入れをしていない生酒」
                    ぁ崢祺甲蔵している酒」
                    ァ崘∩任鮴言しない尿素非生産性酵母を使用した酒」
                    を選択することである。

                    食の安全が叫ばれている今日、カナダに規制値があって、日本酒生産国の日本に規制値が無く、野放し状態なのは、国内外の消費者に対して安心を与えているとは言えない。日本政府は、日本酒を國酒として世界に広めようとするのなら、国際がん研究機関の警告を尊重し、食品衛生法等で「カルバミン酸エチル」の規制基準値を決め、世界の人々が安心して日本酒を飲めるよう、配慮すべきである。

                    • 0
                      • -
                      • -
                      • -
                      • -