東日本大震災後の日本酒に関する消費者心理を知るアンケート調査結果

  • 2011.11.26 Saturday
  • 18:05

純米酒普及推進委員会は、2011年10月8日(土)に開催した「純米酒フェスティバル2011秋」の参加者アンケートの集計結果を発表した。アンケートは、以下の12項目について3者択一の記述式で回答を求め、参加者1100名の65%にあたる、722名分をサンプルとした興味深い結果が判明ししている。質問事項1〜7は東日本大震災後の動向について、8〜12は消費者の意識を調べた。
1.「日本酒を飲む量は変ったか?」
2.「日本酒以外の酒を飲む量は変ったか?」 
3.「東北地区の日本酒を飲む量は変ったか?」
4.「東北地区以外の日本酒を飲む量は変ったか?」
5.「福島県の日本酒を飲む量は変ったか?」 
6.「宮城県の日本酒を飲む量は変ったか?」
7.「岩手県の日本酒を飲む量は変ったか?」
8.「セシウム濃度500ベクレル/Kg以下は安全という国の基準は高いか低いか?」
9.「国の基準値以下のセシウムを含んでいる食品を食べるか?」
10.「日本の米は安全と思うか?」
11.「日本酒の将来は明るいか?」 
12.「原子力発電所は必要か?」
質問1と2の集計結果は下の「参考資料」Aのグラフ,砲靴瓩皇未蝓⊃椋匕紊眛本酒や日本酒以外を飲む量が「変らない」層が80%を超えており、「増えた」層が15.4もいる。この結果を見る限り、震災後の消費自粛の影響は少ない。質問3と4の集計結果はグラフ△房┐靴討い襪、ここでは、東北の酒を飲む量が「増えた」層が44.3%を示し、東北以外の酒の4.5倍にも達している。「減った」層も東北の酒は少なく、東北以外が多くなっている。この結果は、震災後に東北酒特需があったことを裏付けている。また、震災後の福島、宮城、岩手3県の酒の消費動向をグラフに示しているが、「変らない」層が最も多いのは岩手県の酒、「増えた」層が最も多いのは宮城県になっているが、「変らない」と「増えた」を併せると98%近くの高率となり、この3県を中心とした東北酒ブームが広がったことを立証している。これらの集計結果を見る限り、震災後、東北地区以外の日本酒の需要が下がったことも、数字に表れている。全国の流通関係者が東北酒応援キャンペーンに取組み、多くのマスコミが、そうした動きを報道したことが、直接的要因であり、そうした支援態勢に共感した消費者心理が間接的要因である。質問8から12迄の集計結果は、下の「参考資料」Bに示しているが、グラフ4の結果に見られるように、セシウム濃度500ベクレル/Kg以下は安全という国の基準が妥当だと答えた層が最も多いのは意外である。「低過ぎる」と考えている層も予想外に多い。グラフ5の結果では、国の基準値以下のセシウムを含んでいる食品を食べると答えた層が半数近くいるのも興味深い結果である。グラフ6の結果では、60%の人が、日本の米は安全だと考え、安全ではないと考える人は10%程度の小数派である。質問11では、「日本酒の将来」について、明るいと考えるか、暗いと考えるかについて調査しているが、グラフ7の結果に見られるように、60%の人が日本酒の将来は「明るい」と答えているのは心強い限りである。「暗い」と考えている人は極めて少ないことから、日本酒業界は、消費者の期待に応えるべく、切磋琢磨すべきてある。グラフ8の結果では、原子力発電所が必要か否かの結果は、「不要」が「必要」をやや上回っているが、年代別で見ると、若い層は原発必要派が多く、年齢が高くなるにつれ原発不要派が多くなる傾向がある。原発事故は、まだ、収束していないが、今のところ米の放射能汚染は、国の暫定基準値を超えるものがほとんど出ていないのが救いである。酒造りも、各地で始まっているが、このまま無事で来春を迎えたいものである。いずれにしても、これらアンケート集計結果は、震災後の消費者心理と動向を表わす貴重なデータであり、本邦初公開の調査データである。

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