アメリカ産日本酒の実力

  • 2014.02.09 Sunday
  • 10:21
カリフォルニア大関.jpg

兵庫県の大手酒造メーカー 大関株式会社(http://www.ozekisake.com/)は、1979年にカリフォルニア州ホリスター市に進出、自社の酒蔵「大関USA」を構えて日本酒を現地生産している。その「大関USA」が、品質保持が難しい日本酒は鮮度が命であり、蔵元でしぼりたてを飲む感動を多くの人に味わっていただきたいとの思いで、2013年12月に「大吟醸・新酒しぼりたて」をアメリカ限定で受注生産し販売した。アメリカ産「大吟醸・新酒しぼりたて」は、カリフォルニア米を使用し、日本から派遣された丹波杜氏が鮮度にこだわって仕込んだAL16度台の本格派「大吟醸酒」で、720ml詰め1本25ドルが現地価格である。昨年12月、サンフランシスコに旅した知人がそのアメリカ産「大吟醸・新酒しぼりたて」をお土産に買ってきてくれたので、国産の「大関・大吟醸・大阪屋長兵衛」と飲み比べてみた。「大阪屋長兵衛」は、国産米を使用したAL15度台の「大吟醸酒」で、720ml詰め1本税込み1,676円が国内の希望小売価格である。この2本を飲み比べる目的は、アメリカ産日本酒の実力を知ることにあり、巷間、囁かれている「カリフォルニア産の日本酒は、日本産酒に及ばない」という風評の真偽を確かめるためでもある。テイスティングは、筆者を含む男性2名と女性4名の計6名が東京四ツ谷の居酒屋に集まり、両方の大吟醸酒を共に10℃前後の品温で飲み比べた。その結果、6人のテイスター全員が、国産大吟醸に軍配を挙げ、5点満点評価では、アメリカ産「大吟醸酒」は、平均2.67点だった。アメリカ産大吟醸の最大の難点は、「旨味が少なく味わいが薄っぺらい」ことで、「後味がダレる」、「バランスが悪い」などが指摘された。両者の旨さの優劣は、カリフォルニア産米と国産米の違い、つまり、原料米の優劣にあると考えられ、ある日本の酒米栽培農家は、「アメリカと日本の米の栽培方法の違いだ」と言い切り、また、アメリカでおにぎり販売店チェーンを展開する日本人オーナーは、「アメリカの米が国産より劣る最大の原因は水にある」と断言している。結論として、カリフォルニ米が、これまで通り、アメリカの水を使用して、アメリカ式の米栽培方法を続ける限り、カリフォルニア米を使用した日本酒は、国産米を使用した日本酒の酒質を超えることは出来ないと推定される。これは、国産日本酒の旨さと国産米の優秀さを証明する国ことにもつながっている。ニューヨークのマンハッタンで酒小売店「SAKAYA」(http://www.sakayanyc.com/)を経営しているオーナーのリック・スミス氏は、現地生産の日本酒を取扱わず、日本から輸入した日本酒だけを販売している。彼は、「素晴らしい日本酒を造れるのは日本人だけ」だと信じているからで、「アメリカでは日本国内の高品質な酒米を入手する手段が無く知識も機器も無い、アメリカの米生産能力は、日本より100年遅れている」と語っている。国産日本酒の優秀さが海外にも浸透していることがわかる、リック・スミス氏の鋭い洞察力である。
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