出品酒の評価が逆になっている二つの日本酒コンテスト

  • 2011.11.26 Saturday
  • 17:18
今年の7月に東京で開催された日本酒コンテスト「ISC」(インターナショナル酒チャレンジ)と11月に開催された「純米酒大賞2011」の純米大吟醸酒部門に二つの酒蔵の同じ純米酒大吟醸酒が出品され、全く異なる評価が下されている。いずれも市販酒をきき酒して審査する日本酒コンテストである。審査員が違えば、その審査結果が異なるのは当然かも知れないが、両方を飲み比べてみると、明らかに酒質が違い、その優劣は、誰にでも分かるくらい歴然としている。「ISC」の審査員は11名で、うち6人は日本人の専門家、5人は外国人のワイン専門家である。一方、「純米酒大賞2011」の審査員は、筆者や漫画家の高瀬斉氏を含む日本人のきき酒能力上級者10名で、全員がほぼ毎日のように日本酒を口にする日本酒愛酒家でもある。「ISC」の審査員は、外国人を含め、毎日のように日本酒を口にする人はほとんどいないと思われるメンバーである。こうした、経歴や日常の日本酒歴が全く違う両方の審査員計21名が、新潟県の「北雪」純米大吟醸・山田錦と山口県の「獺祭」磨き二割三分をきき酒して評価した結果が全く逆になっている。「ISC」は、「北雪」を純米大吟醸酒部門最高賞の「トロフィー」として評価し、「獺祭」を「金賞」より下の「銀賞」として評価している。一方、「純米酒大賞2011」の方は、「獺祭」を同部門1位の最高金賞兼今年の「純米酒大賞」として選び、「北雪」はそれより下に評価している。2本の市販純米大吟醸酒の評価がこれほど違えば、これを評価した審査員のベロが疑われるのは当然である。そこで、「純米酒大賞2011」の審査員を務めた筆者としては、その両者の酒質の優劣を見極めるべく、審査員以外の別の上級者と一緒に両方を比べ飲みしてみたところ。その結果は、「純米酒大賞2011」の評価通りであった。はっきり言えるのは、毎日のように日本酒を飲む審査員とほとんど飲まないか、たまにしか日本酒を飲まない審査員の酒の評価は、大きく違っているということである。更に言えば、専門家が欠点を指摘して減点方式で審査する酒の評価と愛酒家が消費者目線で加点方式により審査する酒の評価は、全く違うということである。全国新酒鑑評会も含め、日本酒のコンテストはいくつかあるが、酒の欠点を指摘する評価は、評価方法としては欠点があり、日本酒本来の良さを正当に評価していないと思う。多少欠点があっても、飲んでおいしければ評価を高くすべきというのが私の持論である。

「インターナショナル酒チャレンジ」の審査結果
http://www.sakechallenge.com/results.html

「純米酒大賞2011」の審査結果
http://www.fullnet.co.jp/junmaisyu_taisho/2011/index.html
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