“一つのものを二つに分ける”日本酒維新構想

  • 2011.11.28 Monday
  • 10:17



昨日の大阪ダブル選は、橋下前府知事率いる地域政党「大阪維新の会」の圧勝に終わったが、同党が公約に掲げた「大阪都構想」は、大阪府と大阪市(堺市を含む)という二つの政令都市を一つにする制度改革構想である。二つのものを一つにすれば、当然、メリットもデメリットも出て来るが、今回の選挙では、大阪府及び大阪市民はメリットを優先し、大阪都の実現を支持したことになる。これを日本酒業界に当てはめて見ると、一つのものを二つに分ける日本酒維新構想が浮かび上がってくる。それは、日本酒(清酒)と呼ばれている国酒を、アルコール添加酒(アル添酒)と純米酒(純米吟醸酒、純米大吟醸酒を含む)の二つのカテゴリーに分ける構想である。焼酎の世界に甲類と乙類があるように、日本酒を醸造アルコール添加の有無によって分類し、呼称を分けるべき時代に来ているのではなかろうか。例えば、単純に、アル添酒を「日本酒」と呼び、純米酒をそのまま「純米酒」の呼称とするのも悪くはない。理想は、普通酒や本醸造酒を無くし、アル添酒全てを「吟醸酒」と呼び、「純米酒」は、純米吟醸酒や純米大吟醸酒を無くして、精米歩合の違いだけで区別する。「純米酒50」や「純米酒35」等のように・・・。「吟醸酒」も、大吟醸を無くし「吟醸50」や「吟醸35」等に統一すると、消費者にとって、極めて分かりやすくなり、明解である。国の酒税徴収にも問題は発生しない。つまり、国酒である清酒を、日本酒もしくは吟醸酒と純米酒の二つだけに分類する日本酒維新構想である。本来、醸造酒の定義は、アルコール添加しないものを意味するが、この構想は、そうしたことに拘り続けたり、アル添酒を否定するものではなく、両者が日本酒という一つのカテゴリーに共存していては、共栄は難しく、共倒れになる可能性があることを懸念するからである。今日、アル添酒と純米酒の製造比率は、ほぼ、7割強対3割弱である。近年、その製造量の推移は、アル添酒が大幅な右肩下がり傾向にあり、純米酒は、ほぼ横這いに近いのが現況である。二つが一緒になっていることによる最大のデメリットは、アル添酒のほとんどを占める普通酒をメインに製造する、灘や伏見の大手酒造メーカーと本醸造酒や純米酒をメインに製造する地方酒造メーカーとの利害関係が相反していることである。大手蔵のメリットは地方蔵にデメリットをもたらし、地方蔵のメリットは大手蔵のデメリットになる構図がはっきりしているからである。その両者が、同じ業界団体の組合に属していては、足のひっぱり合いが激しく、双方が、それぞれの発展を阻害している。ここでも、利害相反する両者が一つの組合に属するのではなく、それぞれ二つの組合に分かれた方が、健全且つ合理的な発展が望めることは明らかだが、抵抗勢力や現状維持勢力が強過ぎて、改革は遅々として進まない。日本酒業界にも、「やることはやる」と言って有言実行してきた橋下氏のような強烈なリーダーシップを発揮する人材が必要である。「やると言いながら、なにもしない」民主党政権では、改革は望めないが、このままでは、日本酒の将来は暗く、衰退の道を歩むのは止まらないかも知れない。今、日本酒業界に最も必要なのは、酒も組合も“一つのものを二つに分ける”日本酒維新構想である。

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